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サガキケイタ
アーティスト
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2008年 12月 10日

Keita SAGAKI

(さがき・けいた)1984年、石川県生まれ、東京在住。2006年福島大学教育学部美術教育専修卒業、2008年同大学大学院美術教育専修修了。美術教育学専攻ではあるが、自身も大学在学中から作品を本格的に制作する。2004年頃まではアクリル画やミクストメディア作品が主であったが、2005年頃からペン画が中心となり、上からインクで着色したり、黒く塗った箇所を削るなどの手法で、マチエールにバリエーションを与えている。

2004年のデビュー以来、サガキのテーマには生命の誕生にまつわるものが多く、胎児、子宮などをモチーフとした作品が多数描かれている。また、曼荼羅をモチーフとした作品も初期から頻繁に描かれており、この場合は一貫してシンメトリーの構図を取り、左右を写し紙を使って手書きで描くという。また近年は、風景画、あるいはダビンチのモナリザ像や葛飾北斎の浮世絵などの名画、またはアメリカ国旗やドクロなどの固有のイメージもテーマによく取り上げられている。

これらのテーマには全て、精密画の書き込み、あるいは精密画による線描が施されている。精密画には、歴史上の人物のイラスト、風俗的なイラストなどが隙間なく埋め尽くされ、それらの関連性、あるいは全体のテーマとの関係には特定のテーマはない。この雑多さと、一歩作品からステップアウトした時に把握できるテーマ性のコントラストが、サガキ作品の最大の特徴と言えるだろう。現在までは、テーマを語るアウトラインの内部を精密画で埋め尽くす、あるいは模写した名画の線を精密画で辿るという二種類の試みが行われているが、この精密画が今後どのように展開されていくかが興味深い。

世俗的な描画や性的なテーマと、ユーモア溢れる作風とは対照的に、プライベートは古武術をたしなむという古風な一面も併せ持つ人物である。CASHI所属。

活動年表
2004年
    -    個展「9~OUTSIDE AND INSIDE」(福島大学図書館ロビー・福島)
2005年
    -    第55回モダンアート展 出展(東京都美術館他、福島、名古屋、京都巡回)
2006年
    -    第56回モダンアート展  協会賞、損保ジャパン美術財団奨励賞 受賞(東京都美術館他、福島、名古屋、京都巡回)
    -    グループ展    福島現代美術ビエンナーレ    福島県文化センター
2007年
    -    シェル美術賞 2007 入選    代官山 ヒルサイドフォーラム(東京)
    -    グループ展「あだたらの視点2007 福島青年美術の展望」(あだたら高原美術館・福島)
    -    第26回損保ジャパン美術財団選抜奨励展 出展(損保ジャパン東郷青児美術館・東京)
    -    第11回リキテックスビエンナーレ入選作品展  入選(スパイラルガーデン・東京)
    -    グループ展「第57回モダンアート展」(東京都美術館他、福島、名古屋、京都巡回)
    -    第25回上野の森美術館大賞展 最終選考(上野の森美術館)
2008年
    -    グループ展「第58回モダンアート展」(東京都美術館京他、福島、名古屋、京都巡回)
    -    グループ展「シェル美術賞 2007」(京都市美術館)
11月 個展「Birthday」(CASHI)
    -    グループ展「シェル美術賞 2008」(代官山 ヒルサイドフォーラム・東京)
2009年
    -    グループ展「シェル美術賞 2008」(京都市美術館)
    -    グループ展「The Next Stage 翔展」(銀座井上画廊)
    -    グループ展「Group Show I」(CASHI)
 10月 グループ展「岡本太郎の博物館・はじめる視点」(福島県立博物館)
2010年
   3月 グループ展「第13回 岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」(川崎市岡本太郎美術館, 神奈川)
 12月 個展「Obit」(CASHI)

最終更新 2015年 8月 03日
 

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